家でも仕事がはかどる、集中できるワークスペースのプランニング
コロナ禍、働き方は多様化し、自宅で仕事をする方も多くみられるようになりました。新しい住まいには、在宅ワークが可能なスペースを確保したいという声も聞かれます。ここでは、家でも仕事がしやすいワークスペースのプランニングのポイントをまとめました。
誰が、週に何日、どのくらいの時間使用するか
在宅ワークも一般化してきましたが、プライベートな自宅の中で、パブリックな仕事をする場合、やはり専用のスペースを確保したいものです。新しい住まいを検討しているのであれば、居心地のよい空間づくりと同時に、自宅での仕事に適した間取りを検討する必要があるでしょう。
仕事をするスペースに限ったことではありませんが、間取りプランを検討する際には、まず、そのスペースを確保する目的や使い方を明確にすることが大切です。誰が、週に何日ぐらい、どのくらいの時間使用することになるのか、おおよそのスケジュールを洗い出してみましょう。共働きも増え、家族の複数が在宅で仕事をするケースもあるかもしれません。それぞれの仕事の仕方を、可能であれば将来も含めて予測しておくことが大切です。
同時に、在宅ワークの仕事内容もイメージしておくこと。オンライン会議や打ち合わせが多いのか、パソコンへ向かっての作業が多いのか、在宅時の一日のスケジュールを書き出してみると、家族それぞれの動きがわかり、プランニングの際にも役立つのではないでしょうか。
仕事時の、他の家族の動きも考慮したい
ワークスペースを考える際には、どうしても在宅ワークを行う人を主に検討してしまうものですが、忘れてはいけないのは、在宅している他の家族の動きです。家で仕事をしていることが、在宅ワークをしていない家族の負担となる場合も。仕事のスペースに立ち入ることができない、音を出すことができない、などストレスを感じてしまうケースもあるようです。
家族の負担を軽減するためには、たとえば、家族が日常的に在宅している場合は、お互いのストレスを感じないようなプランを検討したいもの。それぞれが心地よく過ごすことができる居場所を確保しておくことが大切でしょう。共働きの場合であれば、各自の仕事スペースとお互いのプライバシーが確保できるような工夫を。また、幼い子供や小学生の子供がいる場合は、仕事中でも声や音が聞こえてくることもあるでしょうし、高校や大学生であれば、それぞれがオンライン授業を受ける場合も。家族全員の一日の動き、スケジュールも意識してプランニングすることが必要です。
基本的には、ある程度、閉鎖された空間の方が仕事は進めやすいものですが、家族の動き、在宅時間によっては、リビングやダイニング付近などに設けた、オープンなスペースでも使いやすい場合もあります。
仕事の内容に適したつくりに
各自の在宅ワークの仕事内容、進め方が明確になれば、それに合わせたスペースを確保することになります。パソコン作業が中心の場合であれば、机やカウンターとチェアが置ける程度の空間を確保できれば可能ですが、プリンターや周辺機器、資料を広げることできるスペースも確保しておくと使い勝手もいいものです。机やカウンターを広めにとったり、可動式のテーブルなどを使用してもいいでしょう。
オンラインの会議が多い場合は、ある程度閉鎖的なスペースに。雑音も入らず落ち着いて仕事ができるように個室か、可動間仕切りなどを利用してフレキシブルなスペースを確保することも考えられるでしょう。外部とのやりとりが少ないのであれば、家族の動きにもよりますが、オープンなスペースでもいいかもしれません。仕事をしながら家事もこなしたい場合は、キッチンやダイニングの近くに。ユーティリティと兼ねたプランも考えられます。
また、個室にしてもオープンなつくりにしても、くつろぎのスペースから離れた場所に確保するのもひとつの方法。プライベートとパブリックの気持ちの切り替えもしやすくなるでしょう。玄関近くに設けたり、廊下や階段下を上手に利用する方法もあります。
パソコンや書類などの収納を確保する
パソコンで多くの仕事をこなしたとしても、資料や書籍、文房具など思いのほか、さまざまなモノが必要になります。壁面に棚を設ける、カウンターの下にキャビネットを設置するなど、縦空間を利用して十分に確保を。建材メーカーなどからは、ワークスペースを使いやすくするシステム収納商品の提案もみられるので、取り入れてもいいでしょう。
閉鎖的なワークスペースであれば、仕事の途中の雑然とした机でも構いませんが、オープンな場合、くつろぎの場から仕事が感じられてしまっては落ち着きません。オープンな作業スペースほど、さっと仕舞うことができる収納スペースを確保しておきたいものです。
照明やコンセント、椅子などを考慮する
スペースの確保だけでなく、照明や家具などもじっくりと検討を。たとえば、照明器具は仕事の効率や健康にもかかわるものです。部屋全体の明るさの確保は必須ですが、パソコン作業に適したスタンドなどを用意したいもの。また、使用する機器に合わせたコンセントを確保することも大切なポイントでしょう。
もちろん、パソコンのネット環境は十分に検討すること。Wi-Fiの使用など、将来性も考慮してプランニングするようにしましょう。その他、長時間の座り仕事の場合は、椅子選びも重要です。作業性、自身の体格などを考慮して、使い勝手のいいタイプを選ぶこと。また、可能であれば、気分転換のためにも庭や景色を楽しめるような窓を設けておきたいものです。すぐに庭に出ることができたり、ベランダと行き来できるようなプランは仕事の効率も高まるのではないでしょうか。
最近では、モデルハウスにも在宅ワークのスペースを提案したプランがみられるようになりました。実際に足を運び空間を確認するのはもちろん、VRモデルハウスでさまざまなプランをチェックしてみるのもおすすめです。自宅にいながら、PCやスマホでVR空間を歩くように確認できるので、プランニングの参考になるでしょう。