2021.11.03
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まずはこれだけ!住宅ローンの超基本をわかりやすく

住宅購入全般
マネー

住宅を購入する際、購入代金を貯蓄などだけで賄うのは難しいもの。そこで多くの方が利用するのが「住宅ローン」です。

住宅ローンは、本人や家族が居住するための住宅・土地購入やリフォーム・リノベーションを行う際に、金融機関が融資を行うローン商品のことです。基本的には購入した住宅や土地を担保として融資を受け、毎月決められた金額を返済していきます。

ローンの特性として、融資分に対しての利息も加算されるため、ある程度の自己資金を用意したうえで融資を受けると良いでしょう。用意する自己資金の相場としては、総費用の2〜3割ほどです。例えば総費用が4000万円だった場合は、自己資金として1000万円、住宅ローンで3000万円の融資を受ける、といった感じです。

住宅ローンの金利

住宅ローンは、借りた金額(元本)に対しての利息分も加算されます。元金+利息分を返済するため、融資を受ける元金の金額が少ない=自己資金額をなるべく多く用意した方が、結果として返済額も少なく済むわけです。

金利は大きく3つの種類に分けられますが、選択する際に重要なのは、やはり金利でしょう。

3000万円の融資を35年ローンで支払うとして、後半で紹介するシミュレーターで計算すると、金利が1%の場合は利息として支払う金額は約557万円、1.5%だと約858万円になります。金利が少し変わるだけで、支払総額は大きく変わります。

また、どのタイプを選んだ場合でも、返済期間を延ばすことはできませんので、返済期間を何年にするかも慎重に決めたいものです。

家は購入した時がゴールではなく、新たな生活のスタートです。だからこそ、無理のない返済計画を立てることは金利と同じくらい重要。計画的な返済のため、まずは長く付き合うこととなる住宅ローンの性質を理解することから始めましょう。

変動金利型

変動金利とは、返済の途中で定期的に金利が見直されるタイプのローンです。住宅ローンは金利政策や金融情勢と深く関わっているため、景気が良くなり市場金利が上昇すると住宅ローンの金利も上がり、景気が悪くなると下がることが多いです。ちなみに現在は長く低金利が続いているため、変動金利を選ぶ方が多い傾向にあります。

変動金利

変動金利のメリットは、固定金利に比べて比較的金利が低いこと。先述したように金融情勢と連動しているため、一定期間ごとに金利が見直され、借り入れた時よりも金利が下がることもあります。「状況を見て借り換えたい」と考えている人にも変動金利はオススメです。ただし、金利が低く見直されても返済金額の見直しは5年ごとと決まっているため、すぐに返済金額は変わらないのでご注意を。

また、市場と連動するということは、景気の上昇に伴い金利が上がる可能性もあるということです。

「どれだけ金利が上昇していても、当初決まった返済額の125%を超えてはならない」というルールがあるため限度を超えた利息金額になることはありませんが、金利が上がると当然残債も増えてしまいます。

返済の見通しを立てにくい側面があるのは、変動金利のデメリットと言えるでしょう。

固定金利選択型

一定の期間を決めて、その期間内の金利を固定するのが固定金利選択型。金利のパーセンテージは変動金利より高いものの、全期間固定金利よりは少し下がります。設定した期間内の返済額が固定されるため、ライフプランがしっかりと定まっている方には向いているのではないでしょうか。基本的に、当初定めた期間の終了後は変動金利へとスライドすることが多いようです。

固定金利期間選択型

期間終了後に再度固定金利を継続することも可能ですが、金融機関によっては別途手数料が必要になることもありますし、いちばん初めに融資を受けた時と金利に差が出ていた場合、残債の額が変動することも。期間終了後の状況が読みきれない可能性は、あらかじめ胸に留め置いていた方が良いでしょう。

全期間固定金利型

返済期間中ずっと固定金利で支払えるのが全期間固定金利。メリットは金融情勢の影響を受けないため金利上昇のリスクが無く、返済額が一定なので返済計画が立てやすいこと。デメリットは全タイプの中でいちばん金利が高いことです。また、いちど全期間固定金利を選択すると他の金利タイプへの変更ができないため、市場金利が下がった場合であっても金利は下がりません。

全期間固定金利型

 

返済方法と期間

ローンの返済方法には「元利均等方式」と「元金均等方式」の2種類があります。

ローンのタイプだけで無く、返済方法についても自身にあったものを選ぶことが大切。特に住宅ローンの場合は借り入れ期間が長期に及ぶため、それぞれの特徴やメリット・デメリットを理解したうえで選択しましょう。

元利均等返済方式

融資を受けた金額(元金)と、利息、この2つを合算した金額が月々一定となる返済方法が、「元利均等方式」です。毎月の支払額を一定とするため、その一定金額内での元金と利息の割合が月々変動することになります。

支出額は毎月同じなので家計の見通しや返済計画を立てやすいことがメリット。しかし、利息負担の大きい期間は元金の残債がなかなか減らないため、結果的に返済総額が大きくなりがちです。

元金均等返済方式

毎月の支払い額を一定とする「元利均等方式」に対して、毎月の元金支払い額を一定とするのが「元金均等方式」。一定の元金に対して利息が加算されるため支払額は一定ではありませんが、支払いを重ねるごとに確実に元金が減っていくため、返済総額を比較的少なく済ませられるのが最大のメリットです。

デメリットとしては、元金の多い返済初期の利息負担が大きいこと。最初に大きく負担を負って、後々ラクに返済していきたい方にはオススメです。

ローンシミュレーション

住宅ローンのことがわかってきたら、次は借入希望額や毎月の予定返済額から試算してみましょう。住宅金融支援機構が運営する「フラット35」サイト内などのシミュレーションツールなどで、簡単に計算できます。

借入希望金額から返済額を計算:【フラット35】
 

実際にシミュレーションツールを利用してみよう

では、実際に入力してみましょう。

【条件】
借入希望額:3000万円
返済期間:35年
返済方法:元利均等
ボーナス割合:なし(0%)
融資金利:1.5%

 

住宅ローンシミュレーション

出典:借入希望金額から返済額を計算:【フラット35】

 

計算してみると、毎月返済額は9.2万円、総返済額が3858万円と出ました。

たとえばこれを、金利を2.0%、ほかはさきほどと同じ条件にしてみるとどうでしょうか。

今度は毎月返済額が10万円、総返済額が4174万円となりました。金利が0.5%上がると総返済額に316万円もの差が出ることがわかります。

住宅ローンを比較する

住宅ローンには銀行やJA・信金、住宅ローン会社などの「民間ローン」、銀行や保険会社などの金融機関が窓口となり、住宅金融支援機構がローンを買い取るシステムの「フラット35」、そして自治体融資や財形住宅融資などの「公的ローン」があります。ここでは近年多くの方が選択している「民間ローン」と「フラット35」について解説します。

民間(銀行)ローン

融資額の上限を5000万〜1億円ほどとする商品が多く、頭金0円での借入や物件価格の全額を借り入れることが可能な場合も。繰上げ返済が可能であったり、引き落としをその銀行の口座に指定すると優遇金利が適用されたりと、各金融機関ごとに、さまざまなサービスを備えた商品が展開されています。

銀行ローンの審査では、物件そのものの要件よりも借入をする本人に対する審査が厳しい傾向。年齢や勤続年数、年収、年間返済額の割合、前年度の年収、団体信用保険加入の有無などが融資要件として定められています。

フラット35

民間(銀行)ローンよりも比較的審査基準がゆるやかなのがフラット35。ただしこちらは物件の「適合証明書」がないと、融資を受けられません。物件が融資の対象になるかどうかは、建物の床面積や耐久性能、購入金額など細かく定められた要件で決定します。

また、フラット35の大きな特徴は、変動金利を選択できないことです。全期間固定金利、もしくは11年目で金利が上がる段階性のいずれかを選択し、最長35年以内で返済を行います。利率は変動金利よりも高くなりますが、銀行ローンの審査に通りにくい方にはおすすめのローンです。

金利や手数料は、借入期間や融資率、窓口となる金融機関によっても異なりますので、比較検討のうえ、自身にあった会社を選択してください。

その他の比較ポイント

民間ローン、公的ローン、フラット35。3つの中からどれを選ぶかの基準として、重要なのは借入額、金利タイプ、返済期間の3点です。なかでも最初に決めるべきは金利タイプ。自身のライフプラン、不安・心配を感じるところ、予定返済期間などから金利タイプを選び、そのタイプで、できるだけ金利の低い金融機関を探すと良い商品を見つけやすいでしょう。

また、住宅ローンの融資を受ける際には保証料、事務手数料、登記費用などの諸費用がかかります。保証料が安くても手数料が割高といった例もありますので、どれかひとつだけを見て判断するのは危険。諸費用と金利、支払い総額などをトータルで比較し、判断することが大切です。

繰上げ返済が可能な商品の場合は、手数料や繰上返済の最低金額を必ず確認してください。

住宅ローン審査

希望する住宅ローンが決まり、申し込みを行うと各金融機関で審査が行われます。

申し込み→仮審査→本申し込み→本審査→契約、といった流れが一般的で、仮審査と本審査の2つに通らなければ、融資実行は叶いません。では審査はどういった基準で行われるのでしょうか。期間やおおよその基準について、次でお話ししていきます。

審査期間と基準

まず住宅ローン審査にかかる期間ですが、一般的には1〜2週間程度です。事前審査の申し込みから結果が出るまでに3〜4営業日、さらに本申し込みから本審査で1週間程度といったところでしょうか。フリーランスや自営業の場合、会社員の方よりも少し時間がかかる傾向です。

申込時には、源泉徴収票または確定申告書の写し、住民票などの本人確認書類、課税証明書、売買契約書、重要事項説明書、工事請負契約書、平面図・間取図のコピー、土地登記事項証明書、適合証明書など物件に関する書類が必要となりますので、申し込みを検討し始めた時点で書類を集め始めておくと後々スムーズです。

審査基準は金融機関や商品によって異なりますが、先だって挙げた年齢、勤続年数、年収、年間返済額の割合、前年度の年収、団体信用保険加入の有無のほか、個人の信用調査や担保となる物件の審査なども行われます。

特に個人の信用調査では、携帯電話の割賦払いなども含んだ他のローンの有無や、クレジットカードの延滞履歴なども含まれるため、延滞履歴があると審査に不利に働くこともあるようです。リボ払いなども借入とみなされますので、できる限り審査前に負債を無くしておくと安心です。

メリット・デメリットもふまえて判断を

ここまで住宅ローンを選ぶうえで最低限知っておきたいポイントについて説明してきましたが、これはあくまで基本的な情報。ローンは借りる方の状況によっても条件が変わりますし、金利も世情などにより日々変化するものです。

また、住宅ローンそれぞれに、メリットとデメリットが存在します。

デメリットの例としては、変動金利の場合、当初の金利は安くても将来的に金利が上がっていくリスクもあることなどが挙げられるでしょう。

実際にローンでの借り入れを検討する際は、基本的な情報とメリット・デメリットをふまえつつ、住宅メーカーや金融機関担当者に詳しく話を聞き、総合的に判断することをお勧めします。

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