2022.01.25
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年収だけで決めちゃダメ?破綻しない「住宅購入予算」を我が家ではどう決めたのか

人生で一番高い買い物ともいわれる、住宅。「年収の5倍まで」「返済率は25%まで」などさまざまな指標があるものの、実際、何をどう決めれば安全な予算となるのか、自信が持てない方は多いかもしれません。私たちもその例にもれず、夫婦ともに特段マネー情報に強くなく、どれくらいが適切な物件価格なのかを求めてひたすらネット検索する日々でした。勢いで予算決めをしてしまった初期から「根拠のある予算」にどうにかたどり着けたところまで、我が家の体験を紹介します。

 

注文住宅の購入費用とは?

私たちの体験談の前に、まずは注文住宅を購入する際の費用についてざっくりご紹介します。注文住宅の費用は、主に以下の3つの合算となります。

  • 土地代:土地取得にかかる費用。すでに土地を所有している場合は不要

  • 建物代:建物の建設にかかる費用。基礎工事、外装工事、内装工事、住宅機器設備など

  • 諸経費:契約に関わる手数料や印紙代、住宅ローンに関わる費用、税金関係など。あくまで目安ですが、諸経費は「土地代金+建物代」の6%~10%程度。

注文住宅では一般的に、これらの総額を自己資金+住宅ローンでまかなうことになります。自己資金はいわゆる「頭金」と呼ばれるもので、所有している資産(貯金など)の中から住宅購入に回せる金額のこと。もし親族などから援助が受けられる場合は、その金額もここに含まれます。

【関連記事】注文住宅にかかる費用の相場を知るには

まずは情報収集。物件価格としてどれくらいが「安全圏」かを探す

さて、基本的な注文住宅の購入費用を押さえたところで、私たちの体験談をお伝えします。

我が家の住宅購入予算における希望は、とにかく「安全圏」の予算で、「無理なく返せる額で住宅ローンを組みたい」ということを強く思っていました(多くの方は同じ考えではないでしょうか)。今後の子どもたちの教育費や、さまざまなライフイベントを考えると、住宅だけでギリギリになってしまうのは避けたい! それが希望でした。

といっても、夫婦ともに特にマネー情報に強いというわけではない上に、お金のことは周囲の人にもストレートに相談しづらいもの。そこで、まずはだいたいの価格帯を掴もうと、インターネットや本での情報収集を通じて、適正価格の「幅」を掴むところから始めました。

そこで分かったのは、住宅購入予算の決め方には、さまざまな基準があるということ。一般的に多く言われているのは、購入予算は「年収の5~6倍程度まで」「年収負担率(※)は25%程度まで」などがあります。
※年収負担率=年間返済額が年収に占める割合のこと

ただ、よく考えてみると同じ年収でも子どもの有無や人数、暮らし方など個人差が大きく、適正価格は家庭により異なる、また、都心と地方でも物件価格は異なります。そんなことを思うと、ネットで調べた「年収ごとの住宅購入予算の平均値」はあまりピンと来ませんでした。「ずいぶん漠然としているなぁ…」と、スッキリしない気分になったことを覚えています。

 

「月々いくら返せるか」から考える

次に試したのが、「月々いくらなら負担なく返済していけるのか」を考えて、そこから購入予算を計算する方法。住宅購入予算が高額すぎて具体的にイメージしにくい方は、こちらから考えてみる方が現実的かもしれません。たとえば、月々のローン返済額の目安として、以下のように考えることが可能です。

毎月のローン返済可能額=毎月払っている住宅費用+教育費の積み立てなどを除く月々の貯蓄額

我が家では月々の貯蓄額や生活費は具体的に分かっていたので、こちらの方がイメージしやすく感じました。初期の私たちはこの金額をもとに、ネット上の住宅ローンシミュレーションを使って、月々で無理なく返せる額だと総額でいくら借りられるか、それに自己資金をプラスするとどれくらいの住宅購入予算となるのかを考えました。

【関連記事】いくらの家が買えるのか?年収や家賃から払える額を試算してみよう

 

イメージする暮らしに近い物件の価格と返済プランを確認する

上記の方法で、月々の暮らしからだいたいの「予算の幅」は掴んだのですが、ここで気になったのが「将来的に暮らしがどう変化するか」。

収入は多少変わるかも、中学生では子どもの塾代もかかるかも、教育費の積み立てってこれでいいんだっけ。病気をしたらその時点で破綻しないだろうか。そもそも30代後半での住宅購入って老後のローンはどうするの? そう考えると月々払える額はもう少し落とすべき…?

考えれば考えるほど迷宮へ。迷った末に、「そうだ、生活レベルの近い人を参考にすればいいのでは?」と考えました。

具体的な方法としては、

  • 生活レベルや家族構成が近そうな友人にそれとなく聞く

  • 世帯主の夫の職場の方々がどれくらいの家を購入しているか聞く

などを通じて、購入しようとしている物件の価格帯が大きくズレていないか確認しようと考えました。ただ、具体化すればするほど心配になってきて、こっそり友人の住んでいるマンションの価格を調べたり、夫の同僚の方の自宅周辺の土地価格を調べたり。そのあたりで自分の行動がちょっと怖くなってきました(同じことを自分がされたら、シンプルに嫌です……)。

そんなあれこれを経て、結局最後に行き着いたのは「最終的には各家庭による差が大きい」ということ。恥ずかしいほどに当たり前の気づきですが(笑)、家族構成も価値観も年収も全く私たちと同じなんてご家庭はありません。やはりどこまでも「我が家は我が家で責任を持って判断するしかない」のです。

 

FPさんに面談してもらう

そして最終的に私たちが行ったのは、FP(ファイナンシャルプランナー)さんとの面談を通して、住宅購入予算に無理がないかを見てもらうこと。家族全員の年齢、子どもの人数や教育にかける予算、現在の生活費など細かくヒアリングしてもらい、我が家だけの「生涯キャッシュフロー」を作っていただきました。

この面談を通して良かった点はいくつもありますが、大きなところでは以下の点が挙げられます。

  • 各年代で必要なお金が可視化され、生涯を通じてのお金の流れが掴めたこと
  • その中で、住宅購入予算として適正な額が分かったこと
  • 将来、赤字になりそうなときの対処法(車を手放すなど)が分かったこと

最終的には「十分に余裕のある予算」で住宅を購入するのは難しかったのですが(都心はマンションも土地代も高かったです)、「無理のない金額」を設定して厳守することができました。そして、漠然とした不安を解消した上で家づくりを進められたのも、FPさんに面談してもらって良かったと思ったことです。

 

無理のない予算設定を

後悔のない家づくりをすることは大切ですが、住宅購入はあくまで人生の一要素。無理のない予算設定は、その先の人生を楽しむ上で必須です。

実際に注文住宅は「かけようとすればいくらでもお金をかけられてしまう」ため、予算の上限はきっちり固めておくのがおすすめ。そうすることで、ズルズル予算をオーバーすることを防げます。

最初に年収からざっくり予算を想像していた際の「不安な気持ち」を思い出すと、最終的にFPさんの面談までやって予算を決めたことで、大きな不安なく家づくりを進められるようになったのが良かったと感じています。

【バックナンバー】
家を買うならマンション!だった我が家が「注文住宅」を選んだ理由
「土地探し」体験談。住宅営業40年の父からもらったアドバイスとは
 

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