2022.06.13
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劣化対策等級(構造躯体など)【用語解説】

ポイント

  • 3つの等級に分かれている
  • 等級3の住宅は100年近く長持ちする可能性がある
  • 高い等級の住宅の増加によりストック住宅市場が活性化される

解説

住宅はかつての「量」から、「質」を重視する時代になっています。こうした動きを受け、国は「住宅の品質確保促進法(品確法)」による住宅の性能表示制度(消費者にとって性能を分かりやすく示す)を創設。「劣化対策等級(構造躯体など)」という項目を設け、住宅に長期耐用性を確保するよう促しています。

 

劣化対策等級には3ランクがあり、等級が高いほど建物は長持ちする建物であると考えられます。具体的には以下の通りです。

 

  • 等級3=大規模な改修がなくても3世代(90年程度)が住み続けられる対策が行われている
  • 等級2=同じく2世代(50~60年)が住み続けられる対策が行われている
  • 等級1=建築基準法で定める対策が行われている

構造躯体にどのような素材が使われるかにより、対策が異なります。木造では水分や湿気による木材の腐朽、シロアリ被害の軽減対策として、通気・換気の工夫、高耐久の木材の使用など材料の選択などが評価されます。

 

鉄骨造では通気・換気に加え、メッキなどによる鋼材のサビ対策、RC(鉄筋コンクリート)造では鉄筋の腐食を防ぐことに影響するコンクリートの厚さ、コンクリートを保護する外装材などの対策が評価の対象となります。

 

また、日常の清掃や点検、補修が行われているかで耐久性が変わってきます。そのため、住宅供給を行う事業者がどのような仕組みで対策を行っているか、といったことも重要となり、それも評価の対象となります。

 

ところで、日本ではこれまで住宅の耐用年数は30年程度とされてきました。建てては壊す「スクラップ&ビルド」を繰り返してきたわけで、それは現在重要視されている省資源化の動きに反します。

また、スクラップ&ビルドの原因として、従来の住宅は耐久性が低かったことに加え、ストック(中古)住宅となった際に、その耐久性や耐震性がどれくらいあるのか分かりづらかったことがあります。

 

ですので、劣化等級が分かれば、購入者は安心してストック住宅を購入できるようになりますし、売却する人も等級が低い住宅に比べ有利な条件で住宅を売ることができるようになります。

 

そうした購入者・売却者双方にとってメリットがある環境ができれば、これまで従来の新築中心だった住宅市場に、ストック住宅という選択肢が増えることにつながります。住宅の劣化等級にはそうした狙いがあるのです。

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