2022.06.10
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木質パネル工法(及び関連する工法)【用語解説】

ポイント

  • 構造はツーバイフォー工法とほぼ同じ
  • 違いはパネルの接着方法
  • 面で支える構造であるため構造強度が高い

解説

プレハブ(工業化)住宅は、構造の素材によって鉄骨造と木造、鉄筋コンクリート造に分かれますが、木造に用いられるのが「木質パネル」です。これは、ツーバイフォー(枠組壁)工法に用いられる2×4パネルがより強化されたものです。

 

ツーバイフォー工法は、壁と床、天井をパネルにし、それを六面体にすることで住宅を形づくります。木造軸組住宅は柱や梁などで点と線で耐力を得ますが、ツーバイフォー工法は面で支えるためより高い構造強度が得られるのです。

 

木質パネルの製造方法は、2×4パネルのそれと基本的に同じです。ただ、大きな違いとして後者は木材の接着に釘を使い、前者は専用に開発され、高い性能がある接着剤を使う点があげられます。

 

釘は木材と面材(合板)を釘で接着しますが、その接着面は点となります。一方、接着剤での接着点は面となりますので、より高い強度が生じるという理屈です。

 

木質パネル工法による住宅を供給するハウスメーカーは、ミサワホームとヤマダホームズです。いずれも、現在は木質パネル工法による住宅のほか、木造軸組工法などの住宅も供給しています。

 

実は、この他にツーバイフォー工法でありながらプレハブ住宅と位置づけられるハウスメーカーとして、一条工務店とセキスイハイム(積水化学工業住宅カンパニー)があります。

 

両者とも構造体に2×4パネルを使用していますが、一条工務店はパネルに外壁材などを設置、セキスイハイムは外壁材や設備などの設置、配線・配管を施した「ユニット」として施工現場に運び、それを組み立てる工法となっています。

 

パネル製造における木材と面材の接着強度を高めるため、通常より多い釘を使用。また、パネルとパネルの接着についても同様、かつ特殊な金具を用いるなどの工夫が行われています。

 

なぜ、この2社に言及したかというと、ツーバイフォー住宅もパネルを工場で製造するということを考慮すると「プレハブ住宅」の一種と言えなくはないことがありますし、近年の住宅建築における生産性向上や耐震性強化の動きが関係しています。

 

具体的には、地域ビルダーの中に「当社はプレハブ住宅を供給している」、あるいは「木質パネルを使っている」としているケースが混在するのです。これは、生産性を高めるため、工法のハイブリッド化が進みつつあることが影響しています。

 

例えば、木質パネル工法の代表的ハウスメーカー、ヤマダホームズの場合は2×4ではなく、木造軸組パネル工法(木造在来工法と2×4工法のような壁パネルを組み合わせたハイブリッド工法)という言い方をしています。

 

そして、もう一点頭に入れておいていただきたいのが、2×4パネルと木質パネルは省エネ性向上の目的から、より壁の厚みがある断熱性能が高い2×6パネルを使用するケースが増えているということがあります。

 

要は、木質パネル、2×4パネル、プレハブ住宅などという言葉が、かつてのような単一なイメージを表すものではなくなりつつあるということです。

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